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2014.10.04

セントラル占拠で流血 金銭で暴力団仕向けた疑いも

 香港では2017年に実施が予定されている普通選挙の導入のあり方をめぐって「セントラル占拠(占中)」と呼ばれる抗議行動が激化している。そんな中、デモ隊が座り込みを続けている繁華街の1つ、旺角(モンコック)で10月3日、セントラル占拠派のデモ隊と反セントラル占拠派の旺角住民が衝突。流血の騒動があった。警察は旺角住民の中に暴力団が入り込み、デモ隊に危害を加えたとみている。

 旺角ではセントラル占拠が始まった翌日からデモ隊がネイザンロードと亜皆老街の一部道路に座り込み、交通を麻痺させた。このため住民や小売店は大きな影響を受け、付近の治安も悪化していた。騒動があった3日朝8時、中国本土から来た22歳の男性が現場にいた際、スマートフォンを盗まれそうになったことで住民の怒りが爆発。朝9時には住民とデモ隊との間で小競り合いが幾度も発生。正午には住民400人余りが100人ほどのデモ隊を取り囲み、激しい罵り合いが続いた。

 警官が駆けつけその場を収めたものの、午後2時ごろ、降り出した雨を避けるためデモ隊がそれぞれのテントに入ったところ、住民が外からテントの支柱を揺らし、押し倒そうとした。また一部住民はデモ隊の食料の供給場所となっていた粥店を襲い、補給用の水樽を倒すなどした。住民は事故防止のため警察が道路に置いた鉄柵を撤去し、数日間通行不能だった2階建てバスが走行した際には歓声を上げた。だが、この混乱でデモに参加していた制服の男子学生が殴られて血を流し、反セントラル占拠派の女性や本土観光客とみられる男女が転んで怪我をし、救急車で病院に運ばれた。

 夕方6時ごろには、反セントラル占拠派の住民は1000人に膨れ上がり、その中にいた刺青をした男らが撤収するようデモ隊を脅した。仕事帰りの会社員などがデモ隊を加勢し、小競り合いがあちらこちらで発生。警察は警官隊を増員したが混乱は収まらず、この段階で少なくとも2人の逮捕者と多数の負傷者が出た。

 今回のデモでは、黄色いリボンがセントラル占拠支持派、青いリボンが警官隊や親中の反セントラル占拠支持派の象徴とされている。旺角の騒動があって以来、インターネット上では、セントラル占拠派のデモ行動を阻害する人を金銭で募集する「青いリボン行動」と題したサイトが現れた。
 サイトの内容は、旺角、コーズウェイベイに集まれば1人200香港ドル、金鐘(アドミラルティー)に集まれば1人300香港ドルを支払う。さらにデモ隊の物資を破損すれば500香港ドル、騒ぎを起こせば1000香港ドルをボーナスとして支払うというもので、連絡人の名前と電話番号が書かれている。

 旺角の衝突では、騒動を起こした反セントラル占拠派はデモ隊に対し「われわれは暴力団だ」と語っており、暴力団が何者かに金で雇われてセントラル占拠派の市民や学生を襲った可能性は否定できない。ただ、このウェブサイトや暴力団を仕向けた者が親中派や反セントラル占拠派だと決めつけることはできない。

 旺角ではいまだデモ隊が座り込みを続け、旺角と同じく商業エリアのコーズウェイベイでも小競り合いが発生した。学生グループのリーダーらはデモ隊に香港島のセントラルや金鐘に集まるよう呼び掛けているが、デモ隊はすでに制御不能に陥っていると指摘する声もある。香港各地で起きる抗議行動に、一部繁華街では警官隊の数が足りず警備が手薄になっている所もあり、今後さらに大きな衝突が起きる可能性は否定できない。10月4日付け香港各紙が伝えた。

関連動画『BBC中文』


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