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2013.11.25

天安門事件のリーダーの1人、自首試みるも失敗

 11月25日、1989年の天安門事件で学生運動のリーダーの1人だった吾爾開希(ウーアルカイシ)氏が、香港国際空港で特区政府に対し自身の身柄を中央政府に引き渡すよう要請した。事件後、海外に逃亡し、現在は台湾で暮らすウーアルカイシ氏は中国本土の両親に会うために自首を試みたと語ったが、香港の入境は許可されず、到着から6時間後に飛行機で台湾に強制送還された。香港ではウーアルカイシ氏の行動は単純な動機からではなく、外部勢力が中央政府を挑発し、香港を混乱させようとしたものだとの見方も出ている。

両親に会いたい
 11月26日付け『太陽報』によれば、天安門事件後、国外に逃亡したウーアルカイシ氏は現在45歳。中国政府から指名手配されており、24年間、本土にいる両親に会うことができず、両親も海外への渡航が禁じられている。2009年から日本、米国などの中国大使館やマカオで出頭を試みたがすべて拒否された。
 同日、ウーアルカイシ氏は香港の民主派議員、何俊仁(アルバート・ホー)氏に付き添われ、台湾から香港に向かうキャセイパシフィック航空に搭乗。チケットは香港経由のタイ行きだったが、香港に入境しようとして入境処に勾留された。拘留中も自身のFacebookに、入境処の職員の態度は友好的かつプロフェッショナル、昼食には骨付きの鶏肉弁当が提供された、などと書き込んだ。香港を離れる前には特区政府が自分を中央に引き渡さなかったことを批判するとともに、今後も自首を試みると書き込んだ。目に涙を浮かべていたという。台湾に戻った後、メディアに両親が恋しい、仮に刑務所でガラス越しにしか面会がかなわなくても会いたいと語った。
 香港の民主派団体「香港市民支持愛国民主運動連合会(支連会)」が派遣した弁護士によれば、拘留中、ウーアルカイシ氏は入境処の職員に旅券を提示せず、6時間硬直状態が続いたという。入境処は、個別案件についての発言は避けるとし、旅客の入境を許可するか否かは有効な旅券の所持の有無や、送還先に居住する場所や条件があるかなどを考慮して決定するとコメントした。

米国が干与との声も
 中央政府寄りの立法会議員の中には、ウーアルカイシ氏の行動は行政長官の普通選挙などに関する公開諮問を前にした敏感な時期を狙い、香港を混乱させようとしたのではとの声もある。また、ある議員は、中央政府は以前から外部勢力が香港に干与していると感じており、事件は中央政府の神経を逆なでするものだと語った。
 この議員の話を裏付けるように11月25日付け『人民日報』海外版は、香港の政治制度改革に米国がいくどとなく干渉している疑いがあると報じ、香港のミニ憲法『基本法』から離れて政治改革を行うことは社会の安定を乱す違法行為であるとともに、香港の安定的な繁栄と大衆の利益を損なうと強調した。 


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