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2014.01.05

「アイス」3トン押収、中国最大のドラッグ村を摘発

 2013年12月29日、広東省公安当局は約3000人の警官を動員し、中国本土最大のドラッグ密造拠点とされる広東省陸豊市の博社村で陸海空を包囲する大規模な摘発作戦を行った。村のトップの蔡東家・共産党支部書記ら幹部14人を含む182人を逮捕。「氷毒(アイス)」と呼ばれるドラッグ約3トンと原材料23トン、ピストル9丁などを押収した。博社村では20%の家庭が直接または間接的にドラッグの密造・密売にかかわり、村の経済的支柱となっていた。

AK47や手榴弾で妨害
 同省公安庁によると、博社村の人口は約1万4000人。村には2000余りの平屋が密接して建ち、各家には表札がない。細い路地が幾重にも走り、車の進入ができない構造になっている。かつて公安が何度か捜査を試みたが、数百ものバイクに道をふさがれたり、路上に釘を打った板を置かれたり、民家の2階から石を投げつけられたりと、一部の村民から激しい妨害を受けた。偽造ピストルを持ち、本物のAK47や土で作った手榴弾、弓矢などの武器を使う村民もいたという。

 これらの経験を踏まえ、今回は同省公安庁が指揮する広東省部警総隊、同省辺防総隊と汕頭、恵州、梅州、河原の4市の公安局が109組の部隊を編成。ヘリコプターやモーターボート、警察犬を配備して、村を封鎖するかたちで一網打尽の摘発を行った。

幹部や地元公安もグル
 逮捕された蔡東家は、村の共産党支部書記と汕尾市人民代表大会代表の立場を利用して捜査の情報を事前に得て、過去に幾度となく重要人物の逃亡に手を貸し、逮捕者が出ると賄賂を渡して釈放させていた。また昨年、同省公安庁はこの村の37人を指名手配し、懸賞金を出して行方を追っていたが、陸豊市公安局や派出所の所長、民警など公安局員の多くが犯人らとグルになり、37人中18人は指名手配後も博社村から一歩も出ることなく暮らしていたという。

 陸豊市のドラッグ密造・密売の歴史は長く、1999年と2011年の2回、国のドラッグ重点改善地域に挙げられたほど。この3年、陸豊市で密造されたアイスの量は中国全土の3分の1を占め、中でも博社村は「第一村」と呼ばれるほど事態が悪化。過去2回、大規模な摘発があったが、その数年後には元に戻っており、今回の捜査で失業した村人がまた密造、密売に手を染めるのではないかという懸念は残ったままとなった。1月3日付け『南方都市報』、4日付け『星島日報』が伝えた。


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